【青年ギャグ漫画:完結】至高の下ネタもはや至宝!世界の不快を網羅して爽快!「えの素」/榎本俊二/モーニング/講談社

【青年ギャグ漫画:完結】至高の下ネタもはや至宝!世界の不快を網羅して爽快!「えの素」/榎本俊二/モーニング/講談社

胸を張ってお勧めしにくい度No.1

思わずライムっちゃいましたが、特に意味はありません。ですが、今回ご紹介する「えの素」というマンガには、ヒップホップに通じるような独特のリリックセンスとリズム感がありすぎてウマセストです。

…と書きましたが「えの素」の内容は音楽と一切関係ありません。一言で言うと、エログロ表現満載の下ネタギャグマンガです。双方の性癖について語り合える程の関係間でしか勧めにくい作品ですが、読んだらきっと好きになるはずです。このマンガをもっと胸を張って勧められるよう、優れている点の整理・解説を勝手ながらさせていただきます。

 

9巻背表紙のアイコンがフニャチン&ペニセストなのがクスっときます



基本情報


「えの素」連載以前、作者の榎本俊二先生は、同じモーニング誌上で「ゴールデンラッキー」という謎の4コママンガを連載されていました。

一度でも読者アンケートで最下位以外になったら打ち切り

というマッドネスな伝説作品でしたが、その内容も狂気でした。もう、逆に怖かったですもん。そんな榎本先生の新しい連載! 注目して蓋を開けてみたら…汚物とエロスとバイオレンスのるつぼでした。

●作者:榎本俊二(1968年~)

●全9巻、1997年~2003年完結

●掲載誌:週刊モーニング/講談社

●ジャンル:1話6ページの下ネタ満載ギャグ

ちなみに「えの素」というタイトルは、担当編集の藤沢氏の発案によるもの。「味の素」へのオマージュだとか。(えの素トリビュートより)

榎本俊二先生Twitter

 

えの素の世界

デブで大飯喰らい、下品で自分勝手、バツイチで一人息子と暮らしている前田郷介(42)を中心に、特異なキャラクター達と繰り広げられるドタバタエログロスカトロジックアブノーマルバイオレンス(たまにサイレント)セクハラコメディー。男子はだいたいダメ人間だが、女子はみんなかわいい。

■キャラクター相関図

※キャラクター絵は、えの素各巻より引用

 

全7巻 単行本概要

単行本全7巻の主な出来事と、各巻で個人的に好きな名言をまとめます。

※一部ネタバレがあるのでご注意ください。

  主な出来事 名言
1巻 ・前田一族、田村さん、葛原さん、二比くんなど主要キャラクターが出揃う。郷介は最初ある部署の課長だったが、突然クビに。しかしすぐに清掃課の平社員として再雇用される。郷介の会社の後輩だった大真面目と清掃課の課長は以降ほぼ登場しない。
・郷介とみちろう、ネズミ入りカップ麺を食べてネズミ人間になるが治る。
・郷介の別れた奥さん(美人)が一度だけ登場し、みちろうを包丁で刺す。
「もうセクハラではない ただのおわさりだ」(えの2:郷介)
「ロッパー(初)」(えの5:郷介)
「いいですよ別にへるものじゃないし」(えの17:葛原さん)
2巻 ・郷介と田村さん、女湯に入りたすぎて性転換する。
・葛原さんの二面性、ムチさばきが露呈する。
・二人のキーキャラクター、二比くんの新彼女「老婆タミ」、郷介ラブの「菖蒲沢ひろみ」が登場。だが郷介は、女に追い回されるのは嫌な模様。
「あなたの表情がオッパイくらい豊かだったらよかったのにねえ」(えの32:前田道江)
「この音はパパと同じ高い方のド!!」(えの40:マリアンヌ)
「ロールミー!!」「ロールユー!!」(えの41:二比&タミ)
3巻 ・精子の擬人化、白い人初登場。
・タミ、老人ホームに入所。
・二比くん、麻梨亜の面ロールにハマる。
「しようがねえ覚悟決めて走馬灯鑑賞でもするか」(えの49:郷介)
「未曽有の快便だー!!」(えの59:郷介)
「ウィンザーノットロール!!」(えの67:タミ)
4巻 ・社長の、葛原さん覚醒を狙った郷介の課長昇進采配は見事に功を奏する。田村さんは、捏造写真による社長脅迫で昇進を要求するも失敗、クビになる。菖蒲沢ひろみは、社長のムスコを人質に取り清掃課異動を叶える。
・二比くん、職場のストレス?からインポになる。
「ペニス ペニサー ペニセスト」(えの81:郷介)
「誰か一直線に飛び去る札束マニアはいませんかー!?」(えの84:郷介)
「勉強と勃起の両立は可能です」(えの87:田村さん)
5巻 ・それぞれの思惑により、社長&秘書&田村さんチームと、菖蒲沢&郷介&みちろうチームとで、壮絶な社長のムスコ獲得戦が繰り広げられるも、最後はムスコ自身の自爆により幕を閉じる。社長は女社長として復活。
・二比くん、インポ治療のため長期休暇を取得する。
「ム・チ・づ・か・い・で・独・身 略・し・て・ム・チ・独」(えの90:秘書)
「年寄りは引っ込まない それがバーゲンだ」(えの102:ばあちゃん)
「出血です!!多量です!!はーん」(えの103:説明マニア)
6巻 ・じいちゃん→郷介→バタージョンの順で接続したまま抜けなくなる。郷介たち、田村さん、森本センパイとともに捕まってブタ箱へ。
・二比くん、インポ治らず。アメリカ人フニャチン仲間、ジョージと邂逅。
「ワインもチ〇ポも抜きまくりましょう」(えの116:田村さん)
「ヤなコもいるよ~」(えの117:ポン引き)
「涙と潮が止まりませーん」(えの127:通りすがりブス)
7巻 ・葛原さん右手を怪我(骨折?)する。
・タミ、菖蒲沢に二比との復縁を相談。
「はじめペロペロなかドッピュン!! 赤子できてもゴムするな!!」(えの133:ハミチンズ)
「なん でや ねーん なん でも やーん」(えの144:ハミチンズ)
8巻 ・二比くん、男にハマるもフニャチン治らず辞職し、ジョージとアメリカへ。
・郷介と田村さん、清掃指導員としてアメリカへ出張。日本の清掃課にタミ入社。
・隠れてアメリカについてきたじいちゃんが、マフィアの娘をバージンブレイクする。
「グアテ マラ!?」「キリ マン」(えの163:マーラー社長&郷介と秘書)
「ブスワーデスは来るな!!」(えの166:田村さん)
「ウロコ・フロム・マイ・アイズ」(えの169:マーラー社長)
9巻 ・前田一族、田村さん、二比くん等はマフィアに捕まるが、田村さんが謎の情報力を発揮し立場逆転。清掃指導の応援に来た葛原さん、菖蒲沢、タミの活躍もあり全員救出。二比とタミ、ヨリを戻す。
・二比とタミ、結婚する。勃たせ屋のアドバイスで郷介と田村さんが二比の体内に入り、トラウマを解消、ペニセスト復活となる。田村さんは帰還成功、郷介は失敗し二比とタミの息子として転生。
・最終回は……
『安息日』『うなぎ』『横断歩道』(えの183:田村さん)
「人間の価値を決めるのはチ〇ポではないわ ハートよ」(えの189:タミ)
「バーサン好きが タミ好きになるだけさ」(えの197:二比)

 

前半と後半で大きいヤマが2つあります。

前半のヤマ:社長のムスコ争奪戦

社長・秘書・田村さん(チームA)、郷介・菖蒲沢・みちろう(チームB)の6人が社長のムスコ(男性器)をめぐって激しいバトルをくりひろげます。最終的にはA対Bという構図に落ち着きましたが、そこに至るまでの各人の思惑・欲望・策略・裏切りのシナリオがとても下ネタギャグマンガとは思えない密度です。まるでハンター×ハンターの王位継承編のような……すいません、言い過ぎでした。

ラストは、全員に迷惑をかけたムスコ自身が自爆を選択し、涙を誘います。郷介チームによって狩られた無数のチ〇コ達が持ち主へ還っていく様は、まるで宮崎アニメのラストシーンのような感動があります。

覚悟を決めたムスコの尊さ

引用:えの素/5巻/P63/榎本俊二/講談社

 

後半のヤマ:二比のインポ治療旅

4巻から二比くんはフニャチナーになりました。そこから最終巻にかけて紆余曲折し、真の愛に目覚め結婚、トラウマを克服、ペニセスト復活という主人公ばりの存在感を発揮。

セフレのジョージ(♂)に実はタミの面影を求めていたり、名言「バーさん好きがタミ好きになるだけさ」など、逆境(フニャチン)により二比くんの魅力が垣間見えてくる良き展開です。下ネタギャグマンガから「人を愛する喜び」を教えられた経験は、えの素以外に思い浮かびません。

人の価値とは?愛とは?恋人タミの尊さ

引用:えの素/9巻/P80/榎本俊二/講談社

 

特長1:マンガ表現、その秀逸なるリリック・サウンド・リズム

冒頭で少し触れましたが、マンガ表現として注目したい3つのポイントがあります。音楽で言うところのリリック・サウンド・リズムです。

リリック:そのイノベーティブパワーワード

斬新なワードセンス満載の「えの素名言」で2つご紹介します。

「未曽有の快便だー!!」

3巻に収録のえの59「うんこキングダム」の冒頭。特に前置きもなく郷介の排泄シーンが描かれ、「うおおおー!」の後に郷介が叫ぶセリフ。郷介の快便具合とともにワードセレクトセンスに衝撃です。これのせいで、快便時に必ずこのシーンを思い出しちゃう身体になってしまいました。

後にこのクソが全てを美しくするという謎効果を発揮

引用:えの素/3巻/P85/榎本俊二/講談社

 

「はじめペロペロなかドッピュン!! 赤子できてもゴムするな!!」

7巻に収録のえの133「TVのある風景」より。郷介が見ているテレビ番組の中に出ていたお笑い芸人ハミチンズのネタ。タイムマシーン3号さんの漫才「太らせる」みたいに、お米に関する会話を全て下ネタに言い換えるモノですが、劇中劇とは思えないクオリティ。現代日本の米消費量低下問題も踏まえつつ、少子化問題対策の提言となるような奇跡のリリックセンス、それでいて前戯の重要性も謳っている奥深き名言。脱糞…じゃなくて脱帽です。

見てねぇなら消せよ!

引用:えの素/7巻/P6/榎本俊二/講談社

 

サウンド:ミニマムで最適なる擬音

マンガとアニメ(映画)の一番の違いは「動き」ではなく「音」と個人的には思っています。次項でも説明しますが、マンガ誌面上で速さや動きは表現できなくはないですが、音だけは無理。それを補うのが「擬音表現」であり、いかにシンプルに、そのシーンのサウンドを表現できるかがポイントです。作者さんの創意と工夫によって、擬音表現自体が作品の個性となって、アニメ化された際にわざわざ画面上に擬音を表記するという事例(ジョジョの奇妙な冒険)などもありますよね。

この点に関して日本はとても恵まれています。使える文字数として、アメコミなどは基本英語のアルファベット26文字だけなのに対し、日本はひらがな(46)・カタカナ(46)・アルファベット(26)・そして漢字(11,233)となり、使える文字種として約436倍の差があるのです。

・漢字擬音の好事例「無限の住人/沙村弘明」

ですが、日本漫画文化の歴史と発展ゆえに、たいていの動作の擬音はデファクトスタンダードとして落ち着きつつあり、そこから変われなくなっている弊害が生まれているのも事実。そんな中で、真にその音を最適にかつシンプルに表した標準擬音が生まれることは、もう奇跡です。

我々はこの作品で、その奇跡に出会うのです。それが

ロッパー

これは人の嘔吐音、勢いよくゲロる時の擬音。1巻から登場し、何度も出てきますが、嘔吐音としてベスト中のベストです! 未だに他のマンガでは見かけませんが、スヤスヤ(睡眠音)やモグモグ(咀嚼音)に匹敵する標準擬音Aクラス認定間違いなしだと個人的には思っています。

※さらに勢いの強い「ドロッパー」もある。(1巻)

記念すべき初ロッパー、左は郷介の元奥さん

引用/えの素/1巻/P27/榎本俊二/講談社

 

 

リズム:研鑽の極致たる動きの表現

全編テンポの良いアクションにあふれている本作品ですが、ミニマムな描写で表現される緩急の動き、リズム感に鳥肌です。思えばゴールデンラッキー時代から、動きと間の表現については狂気的とも思える探究がなされていました。その研鑽の帰結を本作に見得ることができます。

個人的に好きな2つのシーンをご紹介します。

スパイラル脱糞

郷介親子がカゼをひいてしまったところから始まる、えの37「母のような,大地のような」より。風邪薬と間違えて下剤を飲んでしまった郷介が、そのすさまじい排泄力で螺旋を描きながら上昇するシーン。排泄の勢いも伝わりますし、脱糞が螺旋って絵面見たことないですし、もう恐るべきセンスです。

流線ないのにこの勢いの良さ!天才!

引用:えの素/2巻/P85/榎本俊二/講談社

猫のスピード感

3巻えの57より、みちろうに催眠術をかけられ、郷介はネコとして生きることに。だが他の野良猫が速すぎてエサにありつけない…そんなエサに群がる猫のスピード感表現が秀逸。郷介の鈍さも対比させることで、ディオのザ・ワールドばりの速度を実感できます。

ニャーンって一瞬で集まるネコかわいい

引用:えの素/3巻/P74/榎本俊二/講談社

 

特長2:死生観、その希薄なる死の普遍性

ギャグマンガと侮って見過ごしがちですが、そのバイオレンス&デス表現は容赦なしでハードコア。「ギャグマンガだから翌週生き返ってもOK」権利を行使しまくり、銃、ナイフ、手刀などによるあっさりすぎる死(主要人物&モブ関係なく)が頻出しまくります。

ひどい時は、ある1話の中で死と再生をやってのけます。なんなら連載第1回目で、みちろうは郷介の叱責から逃れるために野良犬に自分を食わせて骨だけになりますが、次のページでは普通に復活しています。

極め付きは、7巻収録のえの141「煩悩天使」。郷介と田村さんがすでに死んでいて、天使となっている状態から始まります。その霊体でエロいことがしたいがために、生きている女性を射殺して霊界へ呼ぼうとするアンモラルっぷり。一歩間違えなくても鬼畜の所業ですが、さっぱりしたかわいいタッチなので意外とおいしくいただけて全然もたれません。

軽々しく命が失われまくる描写に不快感を抱く方もいらしゃると思いますが、コレは極めてリアルで真理であると考えます。表面的には死を軽く扱うブラックジョークに見えますが、現実世界で死は意外と理不尽で身近で平等なのです。この死生観によって「そんなに簡単に死ぬとかありえない」から「ささいなコトで死ぬ」へ認識が改まることで、不用意な言動・行動を控えるようになるかなと思われます。良き事です。

あれ?そうするとえの素って良書ですね。胸を張って人に勧められますね!

(*´▽`*)/ヤッタネ

 

特長3:ツッコミー!ノーツッコミー!

漫才でもコントでもギャグマンガでも、ツッコミがあるタイプとないタイプの大きく2つに分けられます。えの素は後者(ツッコミなし)です。いろいろな議論はありますが、誤解を恐れずにまとめさせていただくと以下のようになります。

  ツッコミあり ツッコミなし
万人受け度 高い 比較して低い
年齢層 子供にも 大人向け
国柄 日本的 欧米的
瞬発力 早い 比較して遅い
爆発力 ツッコミ最大
持続力 短い 比較して長い

上記項目の基準や判断の詳細は省きますが、ツッコミなしタイプのギャグマンガで、多くの人を笑わせるには「よりわかりやすくする」必要があります。ここで言う「わかりやすさ」は、ボケのレベルを単純化することではなく、状況を的確に伝えられる視覚伝達力です。漫画での構図能力や画力センスですが、わかりやすく伝えるというのは意外と難しい。突飛な状況を絵として描ききれずに、ツッコミで補足するタイプのギャグの恥ずかしさたるや……(自粛)

えの素はツッコミなしですが超わかりやすいです。絵が写実的ということではなく、センス良くデフォルメされていますが、タッチ及び状況において描いていることの意味がわからず疑問に思うようなことは1個もありません。中にはフキダシが一つもないサイレント回もいくつかあり、より海外向けにグローバル展開が可能なギャグマンガの一つではないでしょうか。

「どう伝わるかは無視して描きたいことを描いた」であろう前作ゴールデンラッキーは、状況も意図も謎である場合がほとんどで、えの素とはコンセプトが異なります。そんなわかりやすいえの素の中で、1回だけ謎状況があります。松茸と偽って露出していた男達のチ〇コを、みちろうは伐採屋に伐採させ、犬(みたいな動物)を呼び、犬たちは伐採されたモノを咥えて逃げる。犬たちは角度の急な坂を上がり、落ちて、巨大なトランポリンでバウンドして終わります。

このシーン

引用:えの素/2巻/P94/榎本俊二/講談社

落下とバウンドの謎状況…何かゴッキーぽいなと思いましたが、この回のタイトルが「禁じられたえの素」でした。えの素では不条理禁止…というルールで製作していたのに、どうしても我慢できなくてイッちゃった!…って感じでしょうかね?

■ちょっと関係ないけど面白記事

 

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キャラクター考察 葛原さん

個性的すぎるキャラクター群の中で、みんなのアイドル「葛原さん」をピックアップします。普段はおとなしい(かつ仕事もできる)OLですが、スイッチが入ると超ド級サドに変身してしまう2面性が魅力。

代表的なエピソードを一つ。昼休み中、二比くんが葛原さんのオッパイをしげしげと眺めていたため、郷介が「どうだろう葛原さん…ここはひとつ二比に胸を触らせてやってはくれまいか…」と提案。それに対してあり得ない返しをする葛原さん、

「いいですよ別にへるものじゃないし」

葛原さんは押しに弱いわけでも、男に媚びたい性格でもありません。本当に胸を触られることを何とも思っていないのです。郷介たち、読者ともに衝撃です。以降、葛原さんから目が離せなくなりました。

 

注:こんなシーンはありません

ギャグマンガで考察ってのも野暮なんですが「葛原さん、実は郷介好きなんじゃないか説」を唱えさせていただきます。

葛原さんは、自宅の収納にムチなどのSMグッズを陳列している程のサドっぷりですが、この一面は極力封印しています。このことがコンプレックスであり、恋愛に臆病(いわゆるムチ独状態)になってしまっている要因と考えます。いろいろな面で最低な郷介ですが、その部分を含めて(むしろその部分が好きで)受け入れてくれる点に、表面上は毛嫌いしつつも根底では「あり」と思っていたのではないでしょうか。

まあ、その根拠は4つくらいしかありませんが。

①2巻えの25、銭湯に行く途中前田親子に出くわした葛原さん、みちろうを女湯に誘う。懐柔しようとした? なんならそうするために事前に前田家の浴室カベに細工したのではと深読み。

②2巻えの37、風邪を引いた前田親子を仕事終わりに看病しに行く。手料理を作ろうとしていたり、なんなら下の世話もしようとしていた。

③5巻えの94、郷介と菖蒲沢合体の報に、受話器握りつぶすほどのいら立ち。個人的にはこれが決定的。

④9巻えの191、郷介のプロポーズをあっさり承諾。

なお、いつも冷静で何事にも動じない葛原さんの目が点になっている貴重なシーンがこちらです。かわいい。

さすがの葛原さんも…

引用/えの素/5巻/P52/榎本俊二/講談社

 

まとめ

まとめとしては、

・才気あふれる発想と表現を見て欲しい

・あっさりな死も受け入れる生き方を

なんですが、以下追加の感想です。

えの素の登場人物は、みな自身の欲望に忠実すぎてよく揉めますが、どこか幸せそうです。突然ですが、ここに日本の少子化問題解決の糸口を見つけた気がします。持論ですが、少子化の原因は「幸福度低下」と考えてまして、その要因を欲望をキーに紐解くことができそうです。

日本は経済成長を基盤に精神的・文化的成熟を獲得できたため、欲望・欲求をあらわにすることを悪とする風潮になっています。家庭など特定コミュニティーだけでなく、社会全体から抑圧を強いられ続けることが要因の一つ。また、抑圧状態は摩擦が生まれません。悶々とストレスを抱え続けるより、欲望に忠実な行動で感情をぶつけ合う=抑圧ストレスをなくした方が、幸福度は高まると考えます。

セクハラを推奨するわけではありませんが、「~したい」「~したくない」「好き」「嫌い」など欲求(感情)をぶつけあってスッキリする…もっとワガママに生きてもいいのではないでしょうか。問題なのは、そういう生き方が認められない風土・風潮になってしまっていることです。

えの素は、そういう悪しき風潮、既成概念、アンコンシャスバイアスなどをブレイクするペニセストパワーに満ち溢れています。全国の図書館にこの作品を置いたら、少子化も若年層自殺率も意外とあっさり解決しそうな気がする今日このごろです。

 

アニメ化

募集期間は終わっていますが、クラウドファンディング企画でアニメ化されるそうです。自身も漫画家であるまがりひろあき氏によるプロジェクトの立ち上げで、目標金額250万円が一瞬で達成され、勢い余って900万円以上も集まってしまうという人気ぶり。

こ・れ・は・見・た・過・ぎ・る!

↓30秒のティザーアニメが見れます。

 

合わせて読みたい

えの素ワールドにハメってしまった方へ、2点オススメ作品をご紹介します。

enotic[エノティック]

双葉社から発行されている単行本。ゴッキーとえの素の間くらいで、いろんな雑誌で掲載された読み切り等が収録されていますが、エログロ度はえの素より高めな感じです。

麻雀マンガ誌に掲載されていた作品があり、エログロシュール麻雀ギャグマンガを読めるのはここだけかもしれません。「チャンタだけあってるー!奇跡だー!」が大好きすぎ。

斬り介とジョニー四百九十九人斬り

めっぽう腕のたつ斬り介とジョニーが、さらわれた村娘を助けるために野党集団と戦う話。

時代劇でよくある設定ですが、「こ…こんなの初めて!」ってなること間違いなし。好きなシーンは、「名乗れ!」と言われて名乗らないところ。

これはこれで詳しく語りたいですが…ガマン汁ガマン汁。書籍は手に入りにくいので、電子書籍をおすすめします。ちなみに数えてみましたが、直接的に斬ってる描写は499なかったです(274でした)。

 

「良い子は早く離脱して寝なさい!」


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※個人の感想です。

※この格言を置いておきます。「主語の大きい話は鵜呑むべからず」

※Wordpressブロックテンプレートに慣れるのに時間かかった!