作品の「好き嫌い」「良い悪い」の違いをはっきりさせてみようという内容の記事です。ウマコンに限りませんが、学校では教えてくれない「マンガの読み方」とか「映画の見方」など、コンテンツ評価のやりかたについての自論を展開してみたいと思います。想像力豊かな子供を育てるのにも役立つかもと思いましたので「絵本の読み聞かせ」というシチュエーションを題材にしながらまとめてみようと思います。。っていうかタイトルって何文字までOKなんでしょうか??まだいけるか?まだいけそうですね。文字数制限ないのかな?もういい?早くはじめろ?じゃあはじめましょううう( *´艸`)あ、今思いついたけど、記事本文よりタイトルの方が文字数多かったらちょっと面白いですよね!安心してください、本文の方が文字数多いですよ(笑)【中編】
タイトルはアレですが、要するに、映画とか漫画とかの作品の感想の整理法?評価のしかた?の自論みたいなものを、「子供への絵本の読み聞かせ」というシーンに置き換えて紹介してみようという企画です。
「好き嫌いと良い悪いの違い」がメインテーマになります。全部で3回に分けて書こうと思っています。
今回は、【前編】「作品の面白さを整理する」に続いての2回目、【中編】です。
前編では、「面白かったものが好きになる」という話をガッテンいただいたかと思いますが、今回の中編では「面白くない」「嫌い」のメカニズムを掘り下げてみたいと思います。
「嫌い」と言いにくい世の中だもの卍
子供に本を読み聞かせて、「これ嫌い~」という感想が出たら、ちょっと注意深く対処しましょう。子供の「嫌い」は、「好き」以上に貴重な情報です。
子供向けの本は、ほとんどが子供に面白い・好きだと思ってもらうために作られているので、「嫌い」って感想はめったにないはずなんです。
「嫌い」という感想も「面白い」と同じく【要素】×【感情】で分解できます。
・いい人が苦労したり不幸になるシーンがかわいそう・つらそう(同情)
・人をだましたり悪いことをするキャラクターにむかついた(怒り)
・世界観やキャラクターや挿絵が怖い(恐怖)
などなど、「どこが?」「どう嫌い?」と聞いてみましょう。
そして、それにまず必ず同意してあげましょう。
「そうだね~この人○○するから悪い人だね~嫌いだね~」と。
で、
「実は、そう思うことは違うのよ、」なんて、
子供の感想をいきなり否定することは絶対止めましょう。(これ大事)
正しい知識を教えたくなる気持ちは分かりますが、子供にとって「本を読むこと=説教・苦痛・嫌な時間」と感じさせてしまっては、本末転倒ですよ。本だけに。
これだけ覚えてもらえれば、今回の目的は達成です。
何かを「嫌い」と思う感情は、「好き」と同等かそれ以上に重要だと個人的に思うのですが、教育指導上、子供の「嫌い」という感情は、「ダメなこと・わがままなこと」として、昔から直され、叱りの対象になりがちでした。
「嫌い」って言っちゃダメでしょうか?
「ピーマンが嫌い!」
絵本の話から少しそれます。
食べ物の好き嫌いは一番良くある「嫌い」発言です。苦いもの=毒や傷みがあるから受け付けない…という動物としての生存本能(機能)が正しく働いているのに、ただ「好き嫌いしないで食べなさい!」と言うだけでは、もう意味わかりません。
だって苦いんですもの。
いきなり「食べなさい」ではなく、「ピーマンはなぜ苦いか」「苦いはなぜおいしくないか」「栄養価の話」「苦くないピーマンもある」「大人になったらそれがおいしい」「給食の時困るかも」……など、正しい知識と誤解を解く説明および説得を時間をかけて丁寧にすべきかなと考えます。
それでも「納得できない!嫌い!」であるならば、
「嫌い」のままでいいんです。
あなたが嫌いな食べ物を思い浮かべてください。「あなたその感情間違ってるから、今日からそれ好きになってね」と言われるようなことですよ、無理ですよね?
人間誰もが完璧超人(パーフェクトちょうじん)になれるわけではないので、「嫌い」なものがあってもぜんぜんいいのです。毎日子供とケンカしながら、双方ストレスをためながら無理強いしますか?
生産性はまったくありませんね。
※苦くない「こどもピーマン」ていうものがあります。
「○○ちゃんが嫌い!」
こんな意見が出たときに、すぐ「人を嫌いとか言っちゃダメ。みんな仲良くしないとダメでしょ?」なんて言っているお母さんはいませんか?
そりゃあ、誰とでもトラブルなく仲良くできれば一番良いですが、そんなわけには行きません。まずは、「なんで嫌いなの?」と、じっくり話を聞いてあげましょう。
嫌いな相手が、「ズルをしていたり悪いことをするから嫌い」だったりするのであれば、お子さんの「嫌い」は、素晴らしい正義感から来る「嫌い」なのですよ。それを「ダメ」なんて言ったら……分かりますよね、
(●θoθ●)ダメヨーダメダメ!
とにかくですね、
子供の「嫌い」という感情を
なんでもかんでもすぐ否定しない
ことが、繰り返しになりますけど重要ですよ。
小さい子供だけの話ではなく、ある程度成長してきたお子さんにだって重要です。
「学校嫌い、行きたくない…」
なんてワード出てきたらどうしますか?
「甘ったれてないで、早く学校行きなさい!」ですか?
そんな事言ったら終了です、アウトです、ゲームオーバーです、ノーサイドです。「親には悩みを聞いてもらえない」となったら、子供は誰にも悩みを言えず、どんどん問題が深刻化し、とりかえしのつかない事態になってしまう可能性もあります。
こんな時は、
「学校が嫌いってこと、教えてくれてありがとう!」
ですよ。
すぐに学校に休みの連絡入れて、どこかで美味しいもの食べながら、じっくり話を聞いてあげるフェスティバルですよ、お母さん。仕事があるなら、仕事終わってからでもいいです。お子さんが感じていることを、ぜーーーんぶ聞いて、まず同意してください。
話はそこからです。
「苦しいことはガマンする みんな仲良く 全てを好きに」という理想だけを追いかけて「嫌い」を封印しつづけた教育方針の結果が、今の「NO」と言えない日本を作った一因になっているのではないでしょうか?
(`・ω・´)キリッ
※主語が大きい話、「日本が」とか「社会が」とか言ってる話は鵜呑みにしないように!
「嫌い」を尊重して否定しない。でも「誤解」は解消。……ガッテンいただけたでしょうか。
「嫌い」は妄想力トレーニングのチャンス卍
はい、絵本に話を戻します。
子供から「この本嫌い!」という感想が出てきたら、実は「絵本読み聞かせのコツ」レッスン2【ついでに想像力・妄想力も鍛えちゃえ!】の非常に重要なチャンスなのです!
俗に言う(言わない)もしもチャンスです、奥さん。
分解してあげた「嫌いポイント」について、
「じゃあ、もしもこの人が○○をしなかったら嫌いにならない?」とか、
「この人が○○しなかったら主人公はどうなったかなぁ?」とか、
嫌いなものをなくしてみて(変換してみて)、どうしたら好きになるか、面白くなるかを妄想させてみましょう。
最初はお母さんがサンプルを提示しても良いかと思います。「もしね、こうなったら面白いと思うなぁ」とか。
これが盛り上がったら、想像力とポジティブシンキング力の向上にとても期待できるかと思います。
「嫌い」は【もしもトレーニング】の大チャンス……ガッテンいただけたでしょうか?
ここまで子供の「嫌い」の話でした。
「面白くない」と「嫌い」はちょっと違う卍
この話の【前編】の論法だと、
「面白さを感じた」→「だから好きになった」
なので、その逆は
「面白さを感じなかった」→「だから嫌いになった」
となりそうなんですが、「面白くない」と「嫌い」はちょっと違う気がするんですよね。図を使いながら説明していきます。
下の(図1)をご覧ください。
中央に、喜怒哀楽などいくつか感情の軸があります。左に行くほどその感情が大きく動いたということになります。絵本や映画など、何か作品を読んだり観たりした時に、その感情が動きます。
※便宜上5本の軸になっていますが、実際はたくさんの感情の軸がある、とお考え下さい。
いろんな感情がなるべく左に来る=強く揺さぶられると、その作品は「面白い」という判断になり、そこから「好き」となります。これが【前編】の話です。
で、この図を作りながら思ったのですが、いろんな感情がまんべんなく高得点であるより、何か1軸でも突出していた方が「好きゾーン」に入る率が高くなる気がします。
例えば、映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」は、ほぼ【哀】の1軸のみで、個人的な好き映画の上位にランクインしています。
では、「嫌い」はどうでしょうか?
下の(図2)をご覧ください。
あんまり感情が動かなかった映画があったとします。当然「ぜんぜん面白くなかった」という判断になりますが、その判断がイコール「嫌い」とはならない気がするんですよね。
「嫌い」も感情、心が動いたことだと思いますので、「面白くなかった=感情が動かなかった」という状態と矛盾するんです。
これが、今回の記事で一番言いたかった、
「面白くない」と「嫌い」は違う
の話です。
じゃあ、「嫌い」ってどこから発生するんでしょうか?
下の(図3)をご覧ください。
結論から言うと「強いネガティブ感情の要因が自身の哲学と相違する場合」かな、と思います。
例えば……「裁けぬ悪人は殺す他なし」というテーマ性の映画にとても腹が立った……なぜなら私は死刑絶対廃止論者だから……だからこの映画は嫌い、二度と見ないし人にも勧めない。
例えば……「野球って最悪、この世から野球を撲滅しよう!」というストーリーの漫画を読んでとても悲しくなった……なぜなら私は野球が大好きだから……だからこの漫画は嫌い、焼却して出版社へ抗議する。
とかね。
まとめるとこんな感じでしょうか?
整理すると、
●感情が大きく動いたものが面白い
●面白かったら好きになる
●嫌いも感情が大きく動いている
●面白くない=嫌いではない
なので、絵本の話に戻しますが、「嫌い」という感想が出たら「なにが?どう?」という【要素】×【感情】を聞き出すことができますが、「面白くない」は聞き出すことが難しいはずです。感情が動かなかったのですから。
大人のみなさんも、面白かった作品の「どこがどう」は説明しやすいと思いますが、面白くなかった作品の「どこがどう」は、説明しにくいと思います。
また、「嫌い」は、少なからず作品の内容を理解し判断していますが、「面白くない」は作品の内容によらない場合もあります。
・内容・意味が理解できなかった
・今絵本を読む(読んでもらう)気分ではなかった
とかね。
繰り返しになりますが、
「面白くなかった」が全て「嫌い」になるわけではない……ガッテンいただけたでしょうか?
で、最初の方で「子供さんの感想、好きより嫌いを重視」と言いました。
「好き」は生物としての欲求と紐づくことが多く、出やすい発言ですが、「嫌い」は【譲れない哲学】がないと生まれてこないのです。子供の哲学は、今後の成長や進路に大きく影響するので重視する、という意味になります。まずはしっかり聞いてあげましょう。
【中編】まとめ卍
まとめます。
●子供の話はいきなり否定しないでしっかり聞くこと
●面白くない=感情が動かないこと
●嫌い=自身の譲れない哲学が分かる
絵本の読み聞かせは読んだ後が大事であることはご理解いただけたかと思いますが、子供の感想をどう聞いて、どう誘導(教育)していくかについて、この記事で書いたようなメカニズムを踏まえておくと、ちょっと役立つかもしれませんね。
で、これ言っちゃうと身もふたもありませんが、
●結局のところ好き嫌いは個人の主観で自由
なのです。
読んだ・見た作品の感じ方に、正解はありません。
次回は後編、ようやく本題の「好き嫌いと良い悪いの違い」をまとめてみたいと思います。【客観的な視点】というものが加わることで、人にものを伝える能力、説得力みたいなものがレベルアップしていくのではないかと思います。
ヲタノシミニ 卍(*´▽`*)卍
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19.10.14 ついに後編(完結編)公開しました!
遅っせええよ!(怒)
「良い子は早く離脱して寝ないと嫌い!」
※本記事の内容は、管理人の自論です。本記事を参考にして子供がどんな成長を遂げようが、一切責任を負いかねますのでご了承ください。
※某国営テレビ局の某合点する系番組とは一切関係がありません。
※本当のトラウマで苦しまれている方々を軽視したり、蔑ろにするような意図は一切ありません。
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