【実用書】屈服と強制と支配、闇の側面から人間の本質を探究する「今どきの拷問術」/相澤 史生/データハウス

【実用書】屈服と強制と支配、闇の側面から人間の本質を探究する「今どきの拷問術」/相澤 史生/データハウス

 

先日、ある用事で女子中学生がウチに来ました。

時間が空いてしまい、「マンガでも読む?」と、ウチの本棚を開放。

 

マンガとかマンガとか変な本とかいろいろある中で、この「今どきの拷問術」を手に取り、読み始めました。「お~JCくん、それ行くか?」とちょっと驚きました。何か抱えてるのかな?とも思いましたが、女子ってなんだかんだ言ってもホラーとかホラーとか怪談とかの怖いもの好きですもんね!

 

…そんな出来事があったのでご紹介します。

 

「今どきの拷問術 Modern Techniques of Torture」基本情報

torture

拷問や刑罰の歴史背景や文化を体系化した専門書は多いですが、この本はちょっと違います。

過去の拷問方法も取り上げつつ、それを現代で再現する方法が書かれている点、またそれが効果的であるかどうかなど、拷問する側の視点で書かれている点が特徴です。

ちょっと…いや、けっこう危険な「実用書」です。

 

本の前書きにもありますが、この書籍に書かれていることを実践してはいけません。

もし実行した場合には、殺人・殺人未遂・暴行障害・監禁・誘拐・強要・脅迫・名誉棄損・強盗・器物損壊・詐欺等々の罪により刑事・民事的な処罰を受けることになります。

 

 

●著者:相澤 史生  本文イラスト:合田ケムリ

●1997年12月10日 初版発行 2001年に補補版発行

●235ページ(補補版)

●発行所:(株)データハウス

 

発行の(株)データハウスさんは、こういう危ない系や、コミック・アニメ研究の「○○の秘密」とか「○○の謎」を多く出している出版社です。伝説の「危ない1号などの鬼畜系、ちょっと攻めたジャンルが強いですよね。

 

 

 

この本のポイント(初版本)

 

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「伸張器」 背がぐんぐん伸びます

 

基本情報のところでも書きましたが、さまざまな拷問方法を、過去の手法も紹介しつつ、現代で行う場合の代用法、拷問する側視点でのコツがまとめられています。

大きく拷問部位別でまとめられています。各章とその中で気になったヤツを紹介します。

 

第1章 頭・顔面の部(39種)

ヘアドライヤーを……<自粛>……闇金ウシジマくんでもありましたね。

 

第2章 首・胴体・尻の部(45種)

「中華鍋とネズミ」…対象者を拘束し、おなかの上にネズミを置いて鍋をかぶせて固定、放置する。ネズミが徐々におなかをかじっちゃうそうです。昔は壺で行い、ネズミが暴れるよう外から壺を熱したとのこと。

 

第3章 肛門・性器の部(49種)

尿道をドリ……<自粛>……これは絶対ダメだ…

 

第4章 四肢・全身の部(43種)

「釘の箱」…人が身体をかがめてようやく入れる程度の大きさの箱に、外からビッシリ釘を打ち付けて対象者を入れる。座るのも立つのも地獄、という状態に。ただし、箱を塞いじゃうと外から様子が見えなくなるのが欠点。

 

第5章 精神の部(30種)

「死体責め」……<自粛>……これは…アウト…

 

 

1ページに1種類の拷問がまとめられており、また全てにイラスト解説もあり、読みやすい本になっています。内容によって効かない対象者アドバイスや、やりすぎると死んじゃうアドバイスがあったりと、実用書風の丁寧な記述がユーモラス。

 

ただし、拷問術としては基礎的なものもあったり、中には拷問というよりは、「自動車を破壊する」など【嫌がらせ】レベルのネタもあり、『マニアックで特殊な拷問方法ばかり』を期待すると少し物足りないかもしれません。

拷問ビギナーのための実践的入門書と捉えれば、十分な知識を得られる内容でしょう。

 

各拷問方法の解説イラストがちょっと個性的。すごくシンプルな絵ですが、対象者がほぼ無表情で、ぜんぜん痛そうじゃなかったりします。そのサッパリテイストで、ビジュアル的グロさはまったくなく、女子中学生でもスイスイ読めるでしょう。ただ、この無機質さは、よ~~く見ると逆に気になっちゃいます。浴槽にいっぱいのミミズを入れた「ミミズ風呂」に浸かってて…その無表情はないでしょっ!!って突っ込んじゃうくらいの無表情っぷりです。

引用↓

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出典:「今どきの拷問術」相澤史夫/データハウス P180 ISBN4-88718-468-9

<19/3/18追記>

この無表情はあえてかもしれませんね。苦悶の表情にすると、拷問の種類ごとに「痛さ」が比較されちゃうかもしれません。「こっちの方が痛そうだな」みたいなね。人によっても効き目の差があると思うので、純粋に手法の解説図としては無表情が正解なのかもしれませんね。

<追記終わり>

 

作者情報

 

著者:相澤 史生(あいざわふみお:Amazonとかだと相沢 史生)

ちょっと謎です。

1954年大阪生まれ。様々な職業を経た後、1980年頃より作家に転身。本邦初のシリアルキラー・テーマのスプラッタ・パンク小説『淫獣伝』を発表、一部のマニアの注目を集めるが掲載誌休刊により中断。単行本化の企画が何度か持ち上がるものの、本人が「時期尚早」と固辞。作風の全く違う第2長編『密室の美獣神』を発表後およそ10年にわたって消息を断つ。96年頃、文筆業を再開。

引用:「今どきの拷問術」巻末より ISBN4-88718-468-9

 

10年消息絶つって!!( ゚Д゚)

なかなか作者プロフィール欄で見ない言葉です。

 

出版物は、この「今拷」1冊のみで、他にありません。プロフィールにある『淫獣伝』はどこで掲載されていたか不明。『密室の美獣神』は、司書房のSM小説雑誌SMファン(1971年 – 1988年)」に掲載、SMファンには他にも「ひさうちみちおの羞恥と露出」「牧村みきの演劇的SM世界」など、その他の記事も掲載されていました。その他には、光彩書房 の「熱烈少年」というロリショタコミック誌で、小説が掲載されていました。

 

 

本文イラスト:合田ケムリ

拷問されているのに、なぜかみんな無表情である印象的なカットイラストを描かれた合田ケムリさん。職業「エロ絵師」で、性同一性障害でFtoMゲイ、かつロリコンであると公言されている、ちょっとクセがすごめの方です。自殺衝動や鬱や椎間板ヘルニアに悩まされながら、イラスト創作に加えて音楽活動も開始。相撲が好きで、ジーコ内山さんとお友達。座右の銘は「おやり召され、快楽の追求こそ人間のつとめでございますぞ」(野坂昭如著「真夜中のマリア」より)。

 

■公式サイト

 

■ライブ映像

渋谷ガビガビ・セクシーナイト2017年四月三日月曜夜八時エロ絵師合田ケムリ

ク…クセが……すごい…

宮崎勤の心情を想像して作ったオリジナル曲「メロディネルソンを葬る」31:42から。なかなかるヤバめなトラウマ名曲です。

 

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まとめ

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「拷問とは何か?」「人はなぜ拷問をするのか?」

その答えはこの本には記載がなく、この本はその答えを考えるための「出発点」だと相澤さんはおっしゃってます。目的は『人間の本質の探究』です。誰もが避ける暗い技術からそこへアプローチするというコンセプトは、大納得の大賛成です。そのために自身の暗部と向き合い、自己嫌悪と鬱に苛まれながら書き上げたという相澤さんには敬服です。

 

子孫を残すために同種同士で争う動物はたくさんいますが、残酷な「拷問」を行うのはおそらく人間だけです。「どうして人はここまで残酷になれるか」を、ぜひ親子で、家族で議論してみてはいかがでしょうか。「命の大切さ」とかよりも一歩進んだ「人間理解」の議論が期待できると思います。

 

 

最後に「今どきの拷問術」あるあるを歌います。(RGさん風)

 

ざ~ん~こ~く~な拷問術~の、あるあるを、いいたいよおっ!♪

(間奏)

今、どきの、拷問術のあるあるを、言いたいよ♪

言いたいいよ、言いたいよ、早く早く言いた~いよ~♪

今、どきの、拷問術のあるあるを、言いたいよ♪

言いたいいよ、言いたいよ、早く早く言いた~いよ~~♪

だけどいつか言いたいよぉ、あるある言いたい♪

はるか未来言いたいよぉ、早く言いたい~♪

ざ~ん~こ~く~な拷問術の、あるあるを、言いたいよおっ!♪

い~ま~ど~き~の拷問術の、あるあるを今から言うよ♪

い~ま~ど~き~の拷問術は、ヤ~ットコとバールが出がち♪

 

「こらぁ~【今どきの拷問術】忘れたヤツは、隣の人に見せてもらえ~」


※拷問行為を実行した場合には、殺人・殺人未遂・暴行障害・監禁・誘拐・強要・脅迫・名誉棄損・強盗・器物損壊・詐欺等々の罪により刑事・民事的な処罰を受けることになります。

※本当のトラウマで苦しまれている方々を軽視したり、蔑ろにするような意図は一切ありません。